小児歯科

小児歯科について

「子供の歯はむし歯になっても永久歯に生え変わるから、ほうっておいても大丈夫!」なんて思っていませんか?
子供の歯が健康か、正しい治療されているかは、永久歯の歯並びだけでなく、成長期の身体の発育にまで影響してきます。子供の歯が痛みだしたり歯茎が腫れたりした際、治療経過が悪いのが現状です。
子供の歯は生え変わるものというのは間違いです。
お子様の正常な成長発育のため、治療と同様に予防歯科も大切です。

定期的に検診を受けると、最初に受けた年齢が小さいほどむし歯になる確率が少ないというデータがあります。
13歳になったときの比較では、7~8歳を越えて検診を始めた人はそれ以前で始めた人より、2倍くらいのむし歯ができています。
このデータから、いかに小さい時からの予防が大切かということがわかります。

むし歯や歯周病の予防を十分にして、早くから歯を削ったり抜いたりするような治療を受けないですむようにする事が大切です。ご家庭での歯磨き習慣などのケアはもちろんですが、半年に一度は歯科医院で歯科健診を受けられることをおすすめします。そうすることによって痛む前に治療し、咀嚼力を維持できると同時に治療した乳歯が永久歯を正しい位置へと誘導してくれます。

子どものむし歯の予防法

プラークコントロール

歯ブラシやデンタルフロス(糸ようじ)などを使用して噛み合わせの溝や歯と歯茎の境目や歯と歯の間に付着したプラークを除去することが特に大切な事です。

フッ素やキシリトールの使用

フッ素は歯の表面を強くして歯を溶かす酸に対して抵抗力をつけます。また脱灰した歯の表層部分の再石灰化も促進させます。キシリトールはミュータンス菌の数を減少させて、歯を溶かす酸の生成を抑制する働きがあります。

食生活

栄養のバランスのとれた規則正しい食生活を心がけることが大切です。砂糖を多く含む食品(おやつ類やジュース等)は摂取回数やタイミングに気をつける必要があります。

定期検診

むし歯は放置しておくと、治ることはなく徐々に進行していきます。早期発見のため、また予防処置のために年2~3回は検診されることをお勧めします。

小児歯科のよくある質問

Q
小児歯科とは、何歳から何歳までなのでしょうか?
A
小児歯科の最終目標は、むし歯のない、歯並びのきれいな永久歯列を完成させることです。
歯は、初めて乳歯として生えてくるのが月齢6ヶ月頃からです。最初に下の前歯が生えてきてから、2歳半頃まで20本の乳歯が次々と生えてきます。
永久歯が生え揃う13~14歳頃までだと思われる方が多いと思いますが、まだこの時点では上下の歯列の噛み合わせは完成してません。
そして、いろいろと成長発育を考慮した治療計画を立てなければならないため、顎顔面の成長が完了する(20歳前後)まで、管理してゆくことが小児歯科の役目です。
Q
子供の歯の一部が黒く見えるのですが、これはむし歯なのでしょうか?
A
むし歯の予兆と言えます。お子様が痛み(しみる、痛みなど)を訴えていなくても神経に伝わっていないだけで、実際は進行している事があります。むし歯は風邪と違い、放っておいても治りませんので、ぜひ、早めの受診をお勧め致します。
Q
むし歯のなりやすさは遺伝しますか?
A
歯の質や唾液の質は遺伝すると思われます。特に下の子は、上の子と一緒に早い時期からお菓子を食べ始めますので、特にむし歯になりやすい環境です。注意しましょう。
Q
毎日の歯磨きはいつすればいいですか?
A
毎食後磨く事をおすすめします。ですが、なかなか難しいのが現状ですので、せめて寝る前に歯磨きをする習慣をつけてください。寝ている間の口内は唾液の出る量が少ないため細菌が繁殖しやすい環境になり、むし歯になりやすいからです。
Q
歯磨きはいつから始めますか?
A
出来るだけ早いうちから癖をつけるのが良いと言えます。まだ歯の生えていない赤ちゃんの場合は、歯ぐきを指で軽くこすって磨いてあげましょう。お子さんが口を触られることに慣れ、お母さんが口を磨くことに早くから慣れるためです。また、歯が生え始めたら、ガーゼタオルでしごくようにこすり磨きをしましょう。
Q
歯磨き粉はつけた方がいいですか?
A
毛先に少しつけて使用して下さい。最近ではほとんどの歯磨き粉にフッ素とキシリトールが入っているので、むし歯予防につながります。フッ素の働きを期待するために、うがいは1、2回でいいです。歯磨き粉とは、少し残っても体に影響ありません。
Q
フッ素はいつ頃から、またいつまで塗るのですか?
A
乳歯のうちからフッ素塗布をはじめ、最後の永久歯が生えそろい落ち着く中学生頃まで、3~4ヶ月に1度の塗布をおすすめします。生えてから間もない歯ほどフッ素を取り込む量が多いため、歯を強くする作用があるといわれています。塗布の間隔は歯の生え方によって様子を見ながら塗っていきます。